インプラントと矯正について 東京の矯正歯科、高輪矯正歯科医院
インプラントと矯正治療は補完し合っている
インプラント治療と矯正治療との違いについてお話ししましょう。
インプラントと矯正治療はお互いに補完し合うものです。実はわたしの母は日本で10例目のインプラント治療の患者です。その治療結果は素晴らしいもので、20年経った今でもインプラントはびくともしていません。
矯正治療は、歯を動かして行う治療ですから、まったく歯がなければ治療のしようがありません。部分的に歯が残っているような場合は、歯があるところは矯正治療を行うことができますが、歯がない部分に関してはインプラントを入れていただく必要が生じることがあります。
特に複雑症例のケースでは、「1本のインプラントが患者さんを救う」というケースは少なくありません。矯正治療単体でやるのに比べれば、インプラントを併用するとすばらしく改善する場合があります。
インプラント治療の側から見ても矯正治療は必要です。なぜならほとんどの場合、歯が抜けた隙間に周囲の歯が倒れこんだり、反対側の歯がせり出してきたりしていますから、矯正で周囲の歯を立て直さなければ、適切な位置にインプラントで歯を立てることができないからです。倒れこんだりせり出してきた歯を矯正治療によって押し戻し、すき間を作った後にインプラントを入れるのが適切な治療だといえるでしょう。
建物の柱がきちんと立っていなければ、屋根がかからないのと同じで、ちゃんとした噛み合わせができていなければ歯だけを健康にしても意味がありません。ですから本来の最適な噛み合わせを取り戻そうとする矯正治療と、インプラント治療の組み合わせが大切なのです。
「歯が1本抜ける」のは歯並び崩壊の第一歩!
しかしながらインプラント治療について一般的な考え方を述べさせていただきますと、インプラントのような人工物を口の中に入れるのは、できるだけ先延ばししたほうがいうように思います。人工物は人体にとっては異物なわけですから、なるべく入れずに自分の歯をメンテナンスしていくほうがよいし、インプラント治療に行き着く前の準備段階として矯正治療を活用するべきだと思うからです。
例えば奥歯が一本抜けたとしても、親知らずがあれば矯正で親知らずを動かすことで、その穴を補えるかもしれません。
歯が1本抜けるというのは大したことではないように思われるかもしれませんが、口にとっては大問題です。なぜなら、その抜けた部分に他の歯が倒れ込んでくるからで、それが実はかみ合わせの崩壊の第一歩になるからです。
歯が1本抜けたことによって隣の歯だけではなく、歯ならび全体が崩れてしまいます。しかもそれは突然起きるのではなくて徐々に進行してゆきます。そのために、日常的には何の支障もなく食事もできるので「たいしたことはないな」と思って気にせずに過ごしていたら、気づいたときには顔が歪んでいるといったことになってしまいます。
ですから歯が抜けてしまった場合には、その時点でまず歯科医院に行ってください。インプラント治療によって歯を補うか、矯正で抜けた隙間を歯並びをよくするかという選択肢が考えられます。
全体的に歯並びが悪い方の場合には他の歯も抜いて、全体の歯並びを矯正することで噛み合わせをよくして、人工物とのお付き合いを先に延ばすという方法もあります。
ですから歯並びが悪い人は、歯が抜けた場合には注意が必要で、一般歯科の先生だけでなく、矯正歯科の先生の話も聞いてみたほうがよいかもしれません。
東京の矯正歯科 高輪矯正歯科医院